「ChatGPTでアプリって作れるの?」

少し前の私なら、たぶん「作れるんだろうけど、自分には難しそう」と思っていた気がします。

私はエンジニアではありません。

以前Webディレクターをしていたので、HTMLまわりの知識は多少あります。でも、自分でコードを書いてWebアプリを開発してきたわけではありません。

GASも、ChatGPTと一緒に使い始めたのが最初。

GitHubにいたっては、名前は知っていたものの完全に初見でした。

それでも今では、ChatGPTを使いながらWebアプリを作り、ゲームまで作り、自分のサイトで公開して運営しています。

実際にやってみて感じたのは、

ChatGPTを使えば、アプリを形にするところまでは想像していた以上にできる。

でも同時に、

AIに任せれば、全部勝手にいい感じに完成するわけではない。

ということでした。

今回は、コードを書かない非エンジニアの私が、ChatGPTを使ってWebアプリを作り、公開・運営までやってみてわかったことを書いてみます。

きっかけは「AIで何か面白いことできないかな?」だった

もともと仕事でAIを使う機会が増えていました。

スプレッドシートを扱ったり、自動化のためにGASを使ったり。

GAS自体も最初から知っていたわけではなく、ChatGPTに相談しながら使うようになりました。

そうして仕事でAIを使っているうちに、

「自分、割とAIを使えるようになってきたかもしれない」

と思うようになりました。

そこでふと思ったのが、

この使い方を仕事だけで終わらせず、何か面白いことに使えないかな?

ということでした。

どうせなら、自分で何か作ったり、それがいつか少しでもお金につながったらさらに面白そう。

そんなことをChatGPTに相談している中で出てきた選択肢のひとつが、Webアプリを作ることでした。

そのときの感覚は、

「確かに、ChatGPTならアプリも作れるのか」

くらい。

そして単純に、

なんか面白そうだな。

と思いました。

最初に作ったのは「まちまかせ。」

最初に作ったWebアプリは「まちまかせ。」でした。

私は昔、「ランダム街歩き」という遊びを一人でしていました。

ランダムに駅を表示してくれるWebサービスを使って、出てきた駅へ実際に行ってみる遊びです。

知らない街へ行くきっかけになるので面白かったのですが、当時使っていたものには東京だけに限定されていたり、少し使いづらいところがありました。

ChatGPTでアプリを作れるかもしれないと知ったとき、そのことを思い出しました。

「じゃあ、自分が使いやすいものを作ってみればいいのでは?」

そんな感じで作り始めたのが、まちまかせ。です。

最初のアプリのアイデアは、ゼロからすごいものを考えたわけではありません。

昔使っていて、ちょっと不便だったものを、自分なりに作り直してみる。

振り返ると、最初の題材としてはすごく良かったと思います。

「何か作りたいけど、アイデアがない」という人も、自分が普段使っていて不便に感じているものを思い出してみると、意外と入口が見つかるかもしれません。

初めてプロトタイプが出てきた瞬間が、一番楽しかった

アプリを作るといっても、私はコードを書きません。

まずChatGPTとのチャットで、

「こんなアプリを作りたい」

と相談します。

そこで、誰が使うのか、どんな機能が必要なのか、どういう動きにしたいのかを一緒に整理します。

仕様が固まってきたら、実装用のプロンプトまでChatGPTに作ってもらいます。

そのプロンプトをWorkに渡す。

すると、

さっきまで会話の中にしかなかったものが、実際に触れるWebアプリになって出てくる。

最初にこれを経験したときは、

「え、ここまでできるんか!」

とかなり驚きました。

感覚としては、

「こんなのを作りたい」 と話していたら、 「あら不思議。思ってたアプリのプロトタイプができました」

みたいな感じです。

今でも、個人開発で一番楽しいのは初版が出てくる瞬間です。

頭の中にあったものが思い通りに形になったときは、普通に脳汁が出ます。

公開したあとに、アクセスや使われ方の数字を見るのも楽しいです。

でも、本当に大変なのは初版ができたあと

最初のプロトタイプを見ると、

「もうほとんどできたのでは?」

という気持ちになります。

実際には、そこからが結構長いです。

触ってみると、

「この機能、自分が考えていたものと違うな」 「もっとこうしたい」

という部分が次々に出てきます。

でも、自分の頭の中では完成形が見えていても、それをAIにうまく伝えられるとは限りません。

「なんか違う」

までは分かる。

でも、

何が違って、どうなれば正解なのか。

それを言葉にするのが意外と難しいです。

デザインも同じです。

かなり近いところまでは作れても、

「あとちょっと違うんだよな」

が続くことがあります。

AIだから一発で全部理想通りになる、という感じではありません。

AIと自分には分かる。でも初めて使う人には分からない

アプリを作っていて特に大事だと感じたのが、ユーザー目線で判断することです。

長い間ChatGPTと仕様を相談していると、私もChatGPTもそのアプリについてかなり詳しくなっています。

その状態で見ると、

「うん、これで分かる」

と思う。

でも、一度冷静になって見ると、

「いや、これ初めて使う人には意味分からなくない?」

ということがあります。

どこを押せばいいのか。

この機能は何なのか。

次に何をすればいいのか。

作っている側は全部知っているので、意外と気づきません。

だから今は、AIが作ってくれたものに対して、

「ユーザーならここで迷わないか?」 「説明なしでも使えるか?」 「この動き、本当に使いやすいか?」

を自分で判断するようにしています。

ここは、AIにかなり任せられるようになっても、自分でやったほうがいい部分だと感じています。

今は、自分でプロンプトを書くことも減った

AIを使い始めた頃は、

「良いプロンプトを書かないといけない」

と思っていました。

でも今は、自分で実装用の長いプロンプトを書くことはかなり減りました。

まずChatGPTと普通に話します。

「こういうものを作りたい」 「この機能どう思う?」 「ここ、もっと使いやすくできない?」

そんな相談をしながら企画や仕様を詰めていきます。

そのうえで、

「じゃあこれを実装するためのプロンプトを書いて」

とお願いする。

私にとっては、このやり方のほうが圧倒的に楽です。

今の制作フローをざっくり言うと、

ChatGPTと相談する
→ 企画や仕様を詰める

→ 実装用の指示を作ってもらう

→ AIに実装してもらう

→ 自分で触る

→ 違和感を見つけて修正する

という感じです。

AI個人開発で大事なのは、必ずしも“プロンプトを書く技術”ではないのかもしれません。

それよりも、

自分は何を作りたいのか。 出てきたものに対して、何が良くて何が違うのか。

そこを判断することのほうが大事だと感じています。

一番しんどいのはデバッグ

今でもコード自体はほぼAIに任せています。

私が見るのは、実際の挙動やデザインです。

だからこそ、しんどいのがデバッグ。

ユーザーの立場になって何度も触って、

「あれ?」

というところを探します。

そして修正をお願いする。

直ったと思ったら、別のところがおかしくなることもあります。

特に泣きそうになったのが、いわゆる“先祖返り”。

別の部分の修正をお願いしたら、以前直したところが昔の状態に戻っている。

そうなると、

「これ、どこから復旧すればいいんだ?」

となります。

AIは修正もものすごく速いです。

でも、変更を重ねていくほど、何が正しい状態なのかを自分でも把握しておく必要があります。

「AIなら簡単に作れる」という言葉だけでは見えにくい部分ですが、実際に人に使ってもらうものを作るなら、ここは結構大変でした。

「作れた!」の次に待っていたのが公開だった

アプリ自体ができたあとにも壁がありました。

これ、どうやって公開するの?

という問題です。

GitHubは名前だけ知っている状態。

実際に開いてみれば英語も多い。

さらに、どこに置けば公開できるのか、ドメインはどうするのかなど、知らないことが次々に出てきます。

アプリを作るところまでは楽しかったのに、急に知らない世界が広がりました。

ここも結局、ChatGPTに逐一相談しながら進めました。

「これは何?」 「次は何をすればいい?」 「この画面ではどうすればいい?」

そんな感じです。

最初からGitHubや公開方法を全部勉強してから始めたわけではありません。

分からなくなったら、その場でChatGPTに聞く。

それを繰り返していたら、最終的には自分のWebアプリを公開できていました。

未知の領域に入っていくのは、やっぱり少し勇気がいります。

でも、分からないことをその都度聞ける相手がいるだけで、かなり進みやすくなったと思います。

気づけば、ゲームまで作っていた

最初はランダムに駅を出す小さなWebアプリでした。

それが気づけば、ほかのWebアプリを作り、ゲームまで作るようになりました。

さらに、それらをまとめて公開するサイトも作り、今はアクセスなどの数字を見ながら運営しています。

始める前の自分に、

「そのうちWebアプリだけじゃなくゲームも作って、自分のサイトまで運営してるよ」

と言っても、たぶん信じなかったと思います。

私自身、

ChatGPTでここまでできるって、もっと早く知りたかった。

というのが率直な感想です。

作るだけでは終わらない。でも、その先にも可能性はある

最初から「これで絶対に稼ぐぞ」と始めたわけではありません。

AIを仕事以外でも何か面白いことに使えないか。

その延長で、もし収益にもつながったらいいな。

そのくらいの気持ちでした。

実際に公開してみると、作る以外にもやることはたくさんあります。

集客したり、

改善したり、

数字を見たり、

発信したり、

どう収益化するか考えたり。

だから、

「AIでアプリを作れば簡単に稼げる」

とは思いません。

思っていたより、やることは山ほどあります。

ただ、作ったものをどう育てるか、どう収益につなげるかには、いろいろな方法があります。

アプリそのものを収益化する方法もあれば、広告やアフィリエイトにつなげる方法もある。

制作経験自体が、別の仕事につながる可能性もあります。

簡単ではない。でも、やり方はいくらでも考えられる。

今はそんなふうに感じています。

ChatGPTでの個人開発が向いている人

実際にやってみて、向いていると思うのは、

「とにかく何かやってみたい人」

です。

思いついたものを形にしてみたい。

自分が欲しいものを作ってみたい。

知らないものでも、とりあえず触ってみたい。

そういう人には、かなり面白いと思います。

逆に、

「AIが全部正解を出してくれる」

と思っていると、結構苦労するかもしれません。

AIが出してきたものに対して、

「これは違う」 「ここは使いづらい」 「こっちのほうがいい」

と自分で判断する必要があります。

そして、GitHubのような知らないものが突然出てきても、

「分からないけど、とりあえず聞きながらやってみるか」

くらいの気持ちで未知の領域へ入っていく勇気も必要です。

プログラミングの知識より先に、そういう好奇心や判断力のほうが大事なのかもしれません。

何か作ってみたいなら、まずChatGPTに相談してみる

「AIで何かしてみたい」

「アプリを作ってみたい」

と思っていても、最初から具体的な企画がなくてもいいと思います。

私自身、

「AIを仕事以外でも何か面白いことに使えないかな?」

とChatGPTに相談したところから始まりました。

そこからアプリという選択肢を知り、昔の自分の体験を思い出して、最初の作品を作りました。

だから、何をすればいいか分からないなら、

まずChatGPTにそのまま相談してみればいい。

と思います。

「こんなことできる?」 でも、 「何か作ってみたいんだけど」

でもいい。

何かしらの答えは返ってきます。

その答えを見て、

「ちょっとやってみようかな」

と思えたら、それが最初の一歩です。

私はそこから始めて、Webアプリだけでなくゲームまで作るようになりました。

ChatGPTでここまでできるって、もっと早く知りたかった。

この記事が、誰かにとってそれを少し早く知るきっかけになればと思います。

この記事で書いたような方法で作ったWebアプリやゲームは、スタジオ スコシナナメで公開しています。

気になったものがあれば、実際に触ってみてください。