仲のいい人と一緒にいるときは、別にずっと話していなくても平気だ。
スマホを見ていてもいいし、
ぼーっとしていてもいい。
会話が途切れても、
「あ、静かになった」
くらいで終わる。
でも、初対面の人や美容院の人といると、
同じ沈黙が急に気まずくなる。
何か話した方がいいかな。
このままで大丈夫かな。
話しかけられたら、ちゃんと返さないとな。
別に誰にも「喋って」と言われていないのに、
急に会話を続ける仕事が発生する。
仲のいい人との沈黙は、「失敗」じゃない
仲のいい人といるとき、
会話が止まってもあまり気にならない。
何を話しても大丈夫だと思っているし、
逆に、何も話さなくても大丈夫だと思っている。
たぶん、この「何も話さなくても大丈夫」がかなり大きい。
話題がなくなっても、
相手がつまらないと思っている気がしない。
沈黙になったからといって、
関係が悪くなった気もしない。
だから、
「次、何話そう」
を考えなくていい。
その分、思いついたことをそのまま話せる。
ちょっとふざけてもいい。
変なことを言っても、
まあ大丈夫だろうと思える。
たぶん自分が「普段通り」に見えるのは、
よく喋っているからというより、
あまり考えすぎていないからなんだと思う。
初対面になると、沈黙が「会話が止まった」に変わる
でも初対面になると、
同じ沈黙なのに意味が変わる。
仲のいい人との沈黙は、
ただ静かなだけ。
初対面の人との沈黙は、
「会話が止まった」
みたいに感じる。
すると急に、
何か話さないと。
変に思われてないかな。
感じ悪く見えてないかな。
みたいなことを考え始める。
たぶん実際には、
相手はそこまで気にしていないことも多い。
それでも、
こちら側では小さな警報みたいなものが鳴る。
そして普段なら言えるようなことまで、
一回頭の中でチェックする。
これ言って大丈夫かな。
今の返し、変じゃなかったかな。
そうやって考えているうちに、
自然と大人しくなる。
美容院で「いつもの自分」じゃなくなる
美容院は、これがちょっとわかりやすい。
完全な初対面ではないこともある。
でも、友達でもない。
ある程度長い時間、
近い距離にいて、
なんとなく会話もする。
「話さなくてもいいですよ」
と言われたわけでもなければ、
「ずっと話しましょう」
と言われたわけでもない。
この曖昧な距離感になると、
なんとなく自分も曖昧になる。
普段ならもう少し気軽に話せるはずなのに、
美容院では妙に大人しい。
話しかけられれば返す。
でも、自分からはそんなに広げない。
あとから振り返ると、
「なんであんな感じになってたんだろう」
と思う。
もっと普段通りに話せたら、
たぶんその時間ももう少し楽しかった。
「人見知りだから」で終わらせると、少し雑な気がする
こういうとき、
「自分は人見知りだから」
と説明することもできる。
でも、それだけだと少し雑な気もする。
だって、
仲のいい人の前では普通に話している。
沈黙も気にならない。
自分から話題を出すこともできる。
つまり、
「会話が苦手な人」ではない。
相手によって、
会話のしやすさがかなり違う。
もっと言えば、
相手によって、自分がどれだけ“会話を動かさなきゃ”と思うかが違う。
仲のいい人とは、
会話を動かさなくても関係はそのまま続いている。
初対面や距離のある相手だと、
自分が何かしないと、その場が止まってしまう気がする。
その違いが、
話し方やテンションまで変えているのかもしれない。
「普段通りの自分」って、なんだろう
もっと普段通りに話せたらいいのに。
そう思うことはある。
でも、
よく考えると「普段通り」って何なんだろう。
仲のいい人といるときの自分だけが、
本当の自分なんだろうか。
初対面で少し大人しくなる自分は、
偽物なんだろうか。
たぶん、どちらでもない。
安心できる相手の前では、
あまり考えずに動ける。
まだ距離のある相手の前では、
少し様子を見る。
相手との間にあるものが違えば、
自分の動きも変わる。
そう考えると、
「どれが本当の自分か」
よりも、
「この人との間では、自分はどう動いているんだろう」
と考えた方が、
少しわかりやすい。
人との間で変わる自分を見てみる
自分から話題を出す。
相手の様子を見る。
距離を少し取る。
相手に合わせる。
話す。
待つ。
人といるとき、
自分はずっと同じ動きをしているわけではない。
誰といるかによって、
自然に前へ出られることもあれば、
少し引いて様子を見ることもある。
仲のいい人とは沈黙でも平気なのに、
初対面では急に何か話さなきゃと思う。
その違いも、
性格がコロコロ変わっているというより、
相手との間で、自分の動き方が変わっている
と考えると、ちょっと面白い。
そんな「人といるときの自分の動き」を見てみるために作ったのが、
ヒト × アイダ診断です。
ひとつのタイプに決めるのではなく、
人との間で出やすい動きを8つの方向から見ていきます。
この8方向の背景にあるのが、対人円環モデルという考え方です。人との関わり方を円で見るとはどういうことか、別のページで説明しています。
「普段の自分はどれなんだろう」
ではなく、
「人といるとき、自分はどう動いているんだろう」
くらいの気持ちで見てみると、
自分の中の違いも少し違って見えるかもしれません。
